和装婚と言えば、白無垢を思い浮かべる方は多いのではないでしょうか。しかし「なぜ真っ白なの?」「色打掛との違いは?」など、詳しいことはなかなかわからないですよね。
和装を選ぶなら白無垢についての知識を深めることで、より結婚式が大切なものに感じられるでしょう。
この記事では、白無垢の基本情報やおしゃれに着こなすアイデアを紹介します。白無垢の基礎から知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
白無垢とは?基礎知識を歴史とともに紹介
まずは、白無垢の基本や歴史について見てみましょう。以下3つの項目に分けて解説します。
- 白無垢は婚礼和装のひとつ
- 新郎は袴スタイルが基本
白無垢に合わせる新郎の衣装や挙式パターンも紹介するので、基礎知識を知りたい方は参考にしてみてください。
白無垢は婚礼和装のひとつ
結婚式における和装は、主に4種類に分けられます。
- 白無垢
- 色打掛
- 引き振袖
- 振袖
なかでも和装の代表格とされるのが白無垢で、婚礼衣装のなかではもっとも格式が高い衣装です。白無垢とは着物のうえに羽織る打掛のことで、婚礼衣装では着物から小物、装飾品まですべて真っ白に揃えるのが基本です。
白無垢は室町時代に武家の婚礼衣装として始まり、その白さは「神聖」を表すとともに「嫁いだ先の家風に染まる」という意味合いを持っていました。
一方、白無垢に負けず劣らず人気の色打掛は、カラーが豊富な点が魅力です。染めや刺しゅうで模様を表現するので華やかさが際立ち、白無垢とはまた違った着こなしができます。
新郎は袴スタイルが基本
白無垢に合わせた新郎の衣装は、紋付き袴が一般的です。種類がいくつかあるなかで、もっとも格式が高いのが「黒五つ紋付き羽織袴」です。黒地の羽織には両方の胸元と袖、そして背中の5カ所に家紋が入ります。
黒ではなくさまざまなカラーから選べる「色紋付き袴」もありますが、黒五つ紋付き羽織袴より格が下がります。そのため、神社によっては着用できない場合もあります。色紋付き袴はお色直しや、前撮りでの着用を検討したほうがよいでしょう。
白無垢に合う挙式スタイル3種
白無垢を着用する挙式は、神前式・仏前式・人前式の3パターンです。
それぞれの式の特徴を見てみましょう。
1.神前式
白無垢挙式の代表格と言えば神前式です。日本古来の宗教である神道にのっとった挙式スタイルで、神社や式場の神殿などで行います。
さまざまな儀式をおこない、神様に結婚を誓います。日本の伝統を感じながら、厳かな式を執り行えるのは神前式ならではの魅力です。
2.仏前式
仏前式は、仏教の教えにもとづき、ご先祖様に結婚を報告するスタイルです。先祖代々のお墓がある菩提寺やゆかりのある寺院で執り行うのが一般的ですが、自宅に僧侶を招いて仏壇の前で式を挙げることも可能です。
仏前式は、新郎新婦のどちらかが信徒であるのが基本となります。しかし、最近ではどちらとも宗派に所属していない場合でも、仏前式ができる寺院もあります。
3.人前式
人前式は、場所や衣装などに決まりがなく自由なスタイルです。家族や友人などを呼び、ゲストの前で結婚を誓います。
和装でもドレスでもいいので、好きな衣装を着たい方にぴったりです。
また、宗教観に影響がないのも人前式の大きな特徴です。ただし比較的新しい挙式スタイルのため、年配の方にはなかなか理解してもらえない可能性があります。
3つの挙式スタイルは、和装が基本です。しかし「ウェディングドレスも白無垢も着たい」と考える方には、前撮りやフォトウェディングがおすすめです。ウェディングドレスを着る会場とは異なった雰囲気で写真が撮れ、挙式と別日に行うのでしっかり撮影の時間が作れます。
白無垢の3つの選び方
白無垢は真っ白な見た目なのでどれも同じに見えてしまうかもしれませんが、じつは素材から織り方、柄に至るまでさまざまな違いがあります。それぞれ見た目の華やかさや縁起の意味合いも異なるため、細部までこだわって選ぶのがおすすめです。
ここでは、白無垢の選び方を3つの項目に分けて解説します。
- 着物の素材
- 織り方の違い
- 縁起の良さを表す柄
着物選びの参考にしてみてください。
1.着物の素材
生地の素材は、おもに3つの種類があります。それぞれ色味や着心地が異なります。
- 正絹(しょうけん):天然の絹のみを使った生地。生地が若干黄味がかっているため、よりナチュラルな雰囲気を演出できる
- 化繊(かせん):化学繊維だけで織られた生地なので色は真っ白。光が反射しやすく、柄が見えづらくなるのが難点
- 交織(こうしょく):正絹と化繊のいいところ取りをした生地。縦を絹糸、横の糸を化学繊維で仕立ていて、手触りがよく色合いも正絹と化繊のちょうど中間
着心地のよさを優先するなら、肌触りのいい正絹を選ぶとよいでしょう。化繊は、正絹に比べると着心地は劣ります。
見た目の色や着たときの感覚など、さまざまな種類を比べてみるのがおすすめです。
2.織り方の違い
生地の織り方はいくつかあります。おもな種類は、以下のとおりです、
- 緞子(どんす):生地の表面がなめらかになるよう仕上げおり厚みがある。美しい光沢がありつつ清楚な風合い
- 錦織(にしきおり):刺しゅうのように模様を浮き上がらせて仕立てる。緞子に比べると重厚感があり、見た目が華やか
- 綸子(りんず):生糸を使って織っており、なめらかで光沢がある
- 縮緬(ちりめん):撚りの強い生糸を横糸に用いており、凸凹がありしなやか。白無垢に使われているケースはあまり多くない
織り方は、生地の質感に違いが出ます。見た目や着た感じの雰囲気などを確認してみてください。
3.縁起の良さを表す柄
白無垢には吉祥文様(きっしょうもんよう)と呼ばれる、縁起をかついだ柄が施されています。とくに有名な模様は松竹梅。冬でも緑を失わない松と竹、ほかの花より先駆けて花を咲かせる梅の3つが組み合わさり、吉祥の象徴とも言える柄です。
ほかにも菊・牡丹・桜などの花柄は、見た目がさらに華やかになります。柄によって雰囲気が異なるので、文様の意味も理解しながら自分に合うものを選びましょう。
なお、白無垢の種類については関連記事「白無垢の種類とは?選ぶ際のチェックポイントや身だしなみを解説」でも詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。
白無垢に合わせる髪型や小物は?
白無垢を着用する際には、合わせる髪型や小物も重要です。ここでは白無垢に合わせられる髪型や身につける小物について解説します。
また、先ほど白無垢は着物から小物に至るまで白で統一するのが基本だと解説しましたが、最近では色を取り入れるおしゃれな着こなしをする方も増えています。
個性的なコーディネートのアイデアも紹介するので、ぜひスタイリングを考える際の参考にしてみてください。
髪型は鬘(かつら)でも洋髪でも
白無垢に合わせる基本的な髪形は和髪です。もっとも格式が高いのは文金高島田(ぶんきんたかしまだ)で、前髪を後ろに流して高く髷を結います。結うのに時間がかかるので、自分の髪ではなく鬘(かつら)を被ることが多いです。
鬘が似合うか心配な方は、地毛を活かす新日本髪がおすすめ。フェイスラインに合わせて調節できるので、違和感が出にくい髪型です。
また、白無垢に洋髪を合わせるスタイルも増えています。和の装飾品やボリュームたっぷりの生花を使うと、ぐっと華やかな雰囲気になるでしょう。
おすすめの洋髪スタイルは、別記事「白無垢に合う洋髪スタイル6選!おすすめの髪飾りや注意したいこと」にて紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
小物をコーディネートのアクセントに
和装は身につける小物が多いため、コーディネートのアクセントとして活用できます。
代表的なものでは、
- 末広(すえひろ):扇子のこと
- 懐剣(かいけん):短剣のこと
- 筥迫(はこせこ):化粧ポーチのこと
- 伊達衿(だてえり):襟の下に付けて着物を2枚に見せるためのもの
- 抱え帯(かかえおび):帯の左後ろに結ぶ細い帯のこと
などが挙げられます。
白無垢の場合は基本的に小物も白を選びますが、個性を出したいなら小物だけ赤に統一したり、トーンを合わせたカラーの小物を取り入れたりなどさまざまなバリエーションを楽しめます。
最近は、小物に合わせて白無垢の下に着る掛下を色物にするケースも。好きなカラーを挿し色にすると、さらに華やかさが増すでしょう。
白無垢はどんな人に似合う?
白無垢は日本人ならではの衣装なので、基本的には誰にでも似合うものです。
しかし、いざ着てみたら「しっくりこない」と感じる人もいます。
ここでは、似合う人の特徴と、似合わない人が白無垢を着こなすコツを紹介します。
似合う人の特徴
日本の長い歴史の中で着用されてきた白無垢。昔ながらの日本人の特徴に当てはまる人が似合うとされています。
- 顔の形が丸い・面長
- 鼻筋が通っている
- 首が長い
- すっきりとした顔立ち
- なで肩(体型の凹凸が少ない)
- 色が白い
体の作りについては、厚みのある白無垢を着るためそれほど気にする必要はないでしょう。
白無垢の似合う人の条件を見てみると、すべての特徴に当てはまる人はなかなかいないものです。これらの特徴に当てはまらなくても白無垢を着こなすコツは次に解説します。
似合わない人が白無垢を着こなすコツ
顔の形や色は、メイクによって印象を変えられます。たとえば、鼻筋はノーズシャドウを入れればすっとして見えます。目元のメイクを控えめにすれば、すっきりとした顔立ちに近づくでしょう。
なで肩については、肩周りに綿を入れて着物がきれいに見える形に整えることが可能です。ボディラインにメリハリがある方は、腰にタオルを巻き付けて寸胴型にすれば白無垢がきれいに着こなせます。
白無垢といっても、素材や色味でかなり印象が異なってくるので、種類の違うものをいくつか着用して顔やスタイルが一番きれいに見えるものを選びましょう。
白無垢に関するQ&A
白無垢に関する、よく疑問に思われるポイントを2つ紹介します。
- 白無垢は何歳まで着られる?
- 白無垢は角隠しが必須?どんな意味があるの?
それぞれの回答を見てみましょう。
白無垢は何歳まで着られる?
年齢に関係なく、誰でも着られるのが白無垢のいいところです。特に大人の女性が着こなすのであれば、素材や柄にこだわって高級感を演出するのがおすすめです。
繊細な刺繍が施された白無垢を選べば、白一色でも華やかな印象になります。差し色を入れたいのであれば、襟や裾、裏地などに赤色を取り入れると全体が引き締まって見えます。
小物で差し色を入れるのもいいでしょう。
白無垢は角隠しが必須?どんな意味があるの?
花嫁が頭に覆う白い正絹の布を「角隠し」といいます。角隠しの意味は諸説あるといわれていますが「怒りの象徴である角を隠して従順な妻になる」という解釈が広く浸透しています。
角隠しは日本髪に合わせるもので、地毛で結うのが難しい場合はかつら(文金高島田)を着用するのが一般的です。
もう一つ、和装で有名なのが「綿帽子」です。角隠しは基本的に白無垢にしか合わせられませんが、綿帽子は色打掛や引き振袖にも着用できます。
コスパ良しの「和婚スタイル」とは?
日本古来の趣が感じられる和装で結婚式を挙げたいと考える方には、リーズナブルに式を挙げられる「和婚スタイル」がおすすめです。和婚スタイルを選ぶメリットは、何よりコストパフォーマンスのよさです。
気になる方は、ぜひチェックしてみてください。
豊富な衣装やアイテムから選べる
和婚スタイルには、さまざまな衣装やアイテムが用意されています。白無垢の種類も多く、桜や鶴などの柄も豊富です。色打掛やカラーの小物をアクセントとしたコーディネート例も見られるので、どんなスタイルにしようか迷っている方にも参考になるでしょう。
和婚スタイルのホームページには衣装やアイテムの価格が明記されているため、予算が組みやすいのもうれしいところ。想定より費用が高くなってしまったというトラブルも回避できるでしょう。
あらゆる神社で挙式が可能
和婚スタイルで挙式が可能な場所は、仙台・埼玉・東京・横浜・名古屋・京都・大阪・奈良・兵庫・広島・福岡・熊本の12エリアです。東京エリアなら、湯島天満宮や浅草神社などの名所で挙式できます。フォトウェディングから挙式のみのプランまでさまざまな種類があり、挙式のみなら48,800円(税込)から可能です。
ホームページに掲載されていない神社で挙げたい場合は、神社挙式専門プランナーに相談できます。相談会は無料なので、気になる方はぜひ問い合わせてみてください。
和装婚なら「和婚スタイル」で!
白無垢に身を包んで、雰囲気が漂う神社で挙げる式は格別です。日本らしいスタイルでコストパフォーマンスよく結婚式を挙げたい方は、ぜひ和婚スタイルを検討してみてください。
もちろん白無垢だけでなく色打掛や引き振袖の衣装も豊富なので、理想の和装婚を追求したい方にはぴったりでしょう。
和婚についてもっと詳しく知りたい方も、まずは無料相談会で気軽に相談してみてくださいね。